マシニングセンタとは、自動工具交換機能をもち、目的に合わせてフライス削り、中ぐり、穴あけ、ねじ立てなどの異種の加工を1台で行うことができる数値制御工作機械。工具マガジンには多数の切削工具を格納し、コンピュータ数値制御(CNC)の指令によって自動的に加工を行う。
NCフライス盤との違いは、ATC(工具自動交換装置)の有無である。
<マシニングセンタの種類>
・横形マシニングセンタ
主軸が水平になっているマシニングセンタで、4面割出しの可能なテーブルと自動パレット交換装置を備えている。制御軸数は、直交3軸(X軸、Y軸、Z軸)とパレットを割り出す回転1軸(B軸)の合計4軸が一般的である。
特徴
・直交するX軸、Y軸、Z軸の運動に加え、パレットを回転させて割出しが行える。
・工具の軸の向きが水平になっているので、切りくずの排出性が良い。
・以上の特徴を活かして、パレット上に固定した墓石のような直方体(イケールという)の4面に工作物を取り付けておけば、
一度の段取りで複数の部品の加工ができることから自動化に適した工作機械である。
・立形マシニングセンタ
主軸が垂直になっているマシニングセンタで、直交3軸を制御でき、自動工具交換装置を備えている。
特徴
・設計図面に描いたものを同じ方向から加工できるので、機械の動きが理解しやすい。
・金型の加工に適している。
・一般にテーブルが長く、その上に多数の工作物を並べて加工することができる。
・穴を掘るような部品を加工したとき、切りくずを排出するのが難しくなる。
・5軸制御マシニングセンタ
直交するX軸、Y軸、Z軸の他に、2軸の旋回軸をもつマシニングセンタで、これら5軸を同時に制御できるマシニングセンタ。
工作テーブル側に旋回2軸をもつテーブル旋回形、主軸側に旋回2軸をもつ主軸頭旋回形、それに、回転テーブルをもち、旋回する主軸頭(1軸)をもつ主軸頭テーブル旋回形(混合形ともいう)とがある。主軸が水平なもの、垂直なもの、門形のものなど様々な形態がある。
特徴
・工作物上の任意の点に、任意の角度で工具を当てることができる。
・ジグを使わずに、また、段取り替えせずに、複雑な工作物を加工できる。
・工作物に対して工具の軸を適当に傾けることができるので、工具のもっともよく削れる部分を使用することができる。
・この特徴を活かして、ジェットエンジンの部品であるブレードディスク、タービンブレード、ターボチャージャーに使われるインペラー、
人工関節などの複雑な形状をした部品の加工に利用されている。
・門形マシニングセンタ
正面から見たときに、主軸を支える構造体が門の形をしているマシニングセンタである。
特徴
・テーブルを一方向に大きくとることが可能なため、大物向けの製品が多い。
<マシニングセンタの主なメーカー>
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